【認知症】絶対抑えるべきポイント【試験問題付き】

国家試験対策

認知症に関する過去問

~問題番号の解説~

共56PM98 疾患と症状の組合せで正しいのはどれか。

1. Alzheimer型認知症-パーキンソニズム
2. 血管性認知症-情動失禁
3. 進行性核上性麻痺-他人の手徴候
4. 大脳皮質基底核変性症-幻視
5. Lewy小体型認知症-アテトーゼ

答え:2. 血管性認知症-情動失禁
1.パーキンソニズムは脳血管性認知症,Lewy小体型認知症の特徴となります.
2.情動失禁は脳血管性認知症の特徴ですが,他の認知症でも見られますので他の選択肢も確認する必要があります.
3.他人の手徴候(エイリアンハンド)は前頭葉内側部、脳梁、前帯状皮質、後部頭頂葉で生じるとされているため,脳血管性認知症で見られる可能性がありますが特徴的ではありません.進行性核上性麻痺(PSP)は眼球運動障害,歩行障害が特徴です.
4.幻視はレビー小体型認知症の特徴となります.
5.アテトーゼは大脳基底核の過活動が原因として起こる不随意運動(脳性麻痺などが原因)です.ゆっくりとねじるような運動.

共56AM96 我が国の 65 歳以上の高齢者における軽度認知障害¨MCI­の有病率として適切な
のはどれか。

1. 5 %
2. 15 %
3. 35 %
4. 50 %
5. 70 %

答え:2.15%
MCIの有病率は65歳以上の高齢者で13%です.よって15%が最も適切な正答となります.(認知症の有病率は15%).

共55AM94 早期の前頭側頭型認知症でみられないのはどれか。

1. 幻 視
2. 常同行動
3. 病識低下
4. 自発性低下
5. 社会的対人行動の障害

正答:1.幻視
幻視はレビー小体型認知症の特徴になります.前頭側頭型認知症の初期症状は行動・人格障害,注意機能障害となります.問題文は「早期の」と書いているため「初期」に限らないため2~5の選択肢はいずれも前頭側頭型認知症で有り得る症状となります.また前頭側頭型認知症では後頭葉の変性は少ないため幻視が出現する可能性は低いです.

共55PM96 認知症患者に対して行われるのはどれか。2つ選べ。

1. 音楽療法
2. 内観療法
3. 森田療法
4. 精神分析療法
5. リアリティオリエンテーション

正答:1.5.
1.音楽療法は認知症予防の効果,特にBPSD改善の効果が徐々に明らかにされつつあるとされている.(Review of music therapy effects on dementia with referring meta-analysis reports
Kenzo Akazawa-2018)
2.内観療法は人間関係の不和を誘因とした、不登校、出勤困難、神経症、うつ病、依存症、心身症などが対象
3.森田療法の治療対象は強迫性障害、社交不安障害、パニック障害、広場恐怖症、全般不安症(全般性不安障害)、病気不安症(心気症)、身体症状症(身体表現性障害)など神経症が対象.
4.精神分析療法は不安障害・解離性障害・表現性障害が対象.
5.アリティ・オリエンテーションは、認知症に対する非薬物療法のひとつです。 日本では「現実見当識訓練」ともいいます.何月何日か.ここはどこか.などといった見当識を補う手がかりを与える療法です.

共53AM89 Lewy小体型認知症に伴うことが多いのはどれか。

1.幻視
2.失語症
3.高血圧
4.聴覚障害
5.入眠障害

正答:1.幻視
2.失語症はすべての認知症において認めますが,選択肢の中では優先度が低くなります.
3.高血圧は脳血管性認知症のリスクを高めますがLewy小体型認知症との関連性は低いです.
4.聴覚障害は側頭葉の障害により出現することがありますが,選択肢の中では優先度が低くなります.
5.Lewy小体型認知症では入眠時(ノンレム睡眠)よりも,レム睡眠時の行動障害が見られます.

O52PM42 認知症のBPSD<behavioral and psychological symptoms of dementia>はどれか。

1.失語
2.失認
3.徘徊
4.記憶障害
5.判断力低下

正答:3.徘徊
1.失語:中核症状
2.失認:中核症状
4.記憶障害:中核症状
5.判断力低下:「料理の工程を間違える」「買い物が支払いが難しい」「服を選べない」認知症初期に見られる症状です.
よって3.徘徊がBPSDとして最も適切な回答になります.

共52PM97 疾患と病変の組合せで正しいのはどれか。

1.Lewy小体型認知症-白質の病変
2.Alzheimer型認知症-アミロイドの沈着
3.血管性認知症-黒質の神経細胞脱落
4.大脳皮質基底核変性症-運動ニューロン病変
5.前頭側頭型認知症-大脳皮質の腫大神経細胞

正答:2.Alzheimer型認知症-アミロイドの沈着
1.Lewy小体型認知症-大脳の変性(原因物質はレビー小体)
2.Alzheimer型認知症-アミロイドの沈着
3.血管性認知症-脳血管障害によって引き起こされる.損傷部位は様々.
4.大脳皮質基底核変性症-大脳皮質・基底核の神経細胞が脱落
5.前頭側頭型認知症-前頭葉と側頭葉の変性(タウ蛋白の蓄積が原因とされる)

共51AM96 病名と症状の組合せで正しいのはどれか。

1. 前頭側頭型認知症-脱抑制
2. 進行性核上性麻痺-取り繕い
3. 皮質基底核変性症-認知の変動
4. Lewy小体型認知症-肢節運動失行
5. Alzheimer型認知症-垂直性眼球運動障害

正答:1.前頭側頭型認知症-脱抑制
1.脱抑制は前頭側頭型認知症の特徴です.
2.取り繕いはアルツハイマー型認知症の特徴です.
3.認知の変動を症状の日内変動と捉えた場合,レビー小体型認知症や脳血管性認知症の特徴となります.
4.肢節運動失行は脳血管性障害では損傷部位によっては出現する可能性があるでしょう.大脳中心領域の症状である.
5.垂直性眼球運動障害は進行性核上性麻痺の症状です.

共50AM96 Alzheimer型認知症と比較してLewy小体型認知症に特徴的なのはどれか。

1.常同行動
2.取り繕い
3.物取られ妄想
4.繰り返される幻視
5.初期からの記憶障害

正答:4.繰り返される幻視

共49AM96 Lewy小体型認知症に特徴的なのはどれか。

1.幻視
2.感情失禁
3.滞続言語
4.錐体路徴候
5.時刻表的行動

正答:1.幻視

共49AM98 Alzheimer型認知症について正しいのはどれか。

1.階段状に増悪する。
2.女性より男性に多い。
3.意味記憶の障害で発症する事が多い。
4.人物の見当識より時間の見当識が障害されやすい。
5.軽度認知障害の80%はAlzheimer型認知症に移行する。

正答:4.人物の見当識より時間の見当識が障害されやすい。

O49PM25 認知症の症状のうち、周辺症状としての behavioral and psychological symptoms of
dementia(BPSD)はどれか。

1.失認
2.暴言
3.記憶障害
4.判断力低下
5.見当識障害

正答:2.暴言

O49PM42 認知症患者への作業療法で改善されやすいのはどれか。

1.失語
2.記憶障害
3.異常感情
4.見当識障害
5.遂行機能障害

正答:3.異常感情

共48AM97 疾患と病変の組合せで正しいのはどれか。

1.Lewy 小体型認知症-白質の病変
2.Alzheimer 型認知症-大脳皮質の老人斑
3.血管性認知症-黒質の神経細胞脱落
4.大脳皮質基底核変性症-運動ニューロン病変
5.前頭側頭型認知症-大脳皮質の腫大神経細胞

正答:2.Alzheimer 型認知症-大脳皮質の老人斑

O48PM41 Lewy 小体型認知症患者に特徴的にみられるのはどれか。

1.失 認
2.易怒性
3.記憶障害
4.小刻み歩行
5.見当識障害

正答:4.小刻み歩行
パーキンソニズムの一つ歩行障害

O47AM39 Alzheimer 型認知症と Lewy 小体型認知症とに共通する初期症状はどれか。

1.見当識障害
2.小刻み歩行
3.嚥下障害
4.尿失禁
5.幻視

正答:1.見当識障害

O47AM41 Alzheimer 型認知症でみられないのはどれか。

1.汚言症
2.観念失行
3.視空間失認
4.物盗られ妄想
5.遂行機能障害

正答:1.汚言症
Alzheimer型認知症の特徴として,人格・礼節:晩期に崩壊される(最期まで保たれやすい).

O47AM96 前頭側頭型認知症(Pick 病)に特徴的な症状はどれか。2つ選べ。

1.幻 視
2.考え無精
3.替え玉妄想
4.時刻表的行動
5.物盗られ妄想

正答:2.4.
常同行動,時刻表的行動,考え無情,反社会的行動,立ち去り行為,多幸的,滞続言語などが前頭側頭型認知症の特徴

当記事はここまでとなります.
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